先日ご紹介したモンマルトル美術館・ユトリロのアトリエ編はいかがでしたか?
なんとなくユトリロと言われてもピンとこないな~という人も多いですよね。
母(シュザンヌ・ヴァラドン)も画家のユトリロですが、彼の描いたパリの街は本当に素敵です。
アルコール依存症の治療の一環として取り組んでいた絵画が評価されるという興味深い人物。近代のフランスの画家としては有名ですが、美術好きでないと分からないかも。
ということで、もう少し分かりやすいもの。今日はモンマルトル美術館の常設コレクションと日本でも知名度の高い、ルノワールの庭をご紹介したいと思います。
モンマルトル美術館、ルノワールの庭でひとやすみ
フランスは秋になると日照時間が一気に短くなります。この間まで22時過ぎても明るかったのに、おかしいな。と思っていると寒くて厳しい長い冬がやってきます。それでも木々や太陽を少しでも見て栄養補給がしたい。ということで、いるだけで心地の良いモンマルトル美術館の庭をご紹介します。
チケットを買い、建物を抜け進んでいくと広い芝生のある庭へ続いています。石造りの壁の雰囲気が良く、切り抜かれた扉は雰囲気抜群。くぐる前にワクワクします。
歩いて行くと、広くて開放感のある庭へ出ることができます。
混雑したモンマルトルの観光地からすぐの場所に、こんな喧騒とかけ離れた場所があるなんて信じられません。パワースポットのような澄んだ空気を全身で感じます。
カフェ・ルノワールでケーキやコーヒーなどを買い、テラス席で休憩したり。庭のテーブルで休憩するのも良いですね~。
庭の隅、気の横に謎のブランコがあります。何だかわかる方は結構美術好きですね。
このブランコ、ルノワールの「ブランコ(La Balançoire)」が描かれた場所なんです。1876年に描かれた絵の舞台に自分が立っているというだけでもテンションが上がります。
パネルも展示されています。絵はオルセー美術館にありますよ。庭に溢れる花々、この場所にいたら絵が描きたくなるかもしれません(笑)透き通ったルノワールのタッチが浮かんできますね。
ひっそり咲いているバラを発見、複雑な花びら。素晴らしい香りがしました。庭でバラの匂いをかぎまくる怪しい観光客(笑)
モンマルトル美術館の常設コレクションでモンマルトルの歴史を知る
庭だけでなく、モンマルトル美術館にたくさんの絵画や展示があります。少しですが紹介したいと思います。
チケットブースを出ると、小さな小屋のような場所があります。怪しいですが入ってみましょう!こちらは上映がリピートで繰り返されているので、上映がちょうど終わると「今入ってね!」という一番右のライトが緑に光ります。
中へ入ると椅子が並べられており、プロジェクターでシュザンヌ・ヴァラドン(ユトリロの母)目線の美術と歴史の解説みたいな内容の映像を見ることが出来ます。
映像が始まる前は、前方のパリのジオラマを見て待ちましょう!
10分ほどの上映です、音声はフランス語で英語の字幕が下に出ます。写真や絵などを交えながらの非常に濃い内容で楽しめました。
敷地内の建物へ。ムーランルージュもモンマルトル地区の代表的な観光地の一つですが、フレンチ・カンカンの絵や映像などもあります。
大きな美術館ではないけれど、ベル・エポック(Belle Époque、良き時代という意)を存分に味わうことが出来ます。
また、モンマルトルにある老舗シャンソニエのオ・ラパン・アジルの看板の原画もあります。(とっても貴重です)躍動感のあるウサギさんがいらっしゃいます。
フランシスク・プルボの描いた少年の絵もひょっこり。
ガイドブックに載っている有名な美術館巡りもいいけど、もう少し踏み込んだパリのアートを感じたい方は、一度訪れてみてはいかがでしょうか。
Musée de Montmartre Jardin Renoir
住所 :12 rue Cortot 75018 Paris
アクセス :メトロ12番線 Pigalle駅から徒歩15分(サクレ・クール寺院からは徒歩3分)