パリにたくさんある美術館、やはり有名どころのルーブルやオルセーは訪れる方も多いと思います。しかし、大きな美術館は壮大ゆえに広すぎるのも難点。僕はルーブルでミロのビーナスを探して30分迷子になったことがあります。大人が地図を手にしていても、館内で迷うなんて(笑)
もう少し落ち着いて見れて、ゆっくりできる美術館はないのかな?という方も多いはず。今日はモンマルトル観光のついでに、サクレ・クール寺院からも近い場所にあるモンマルトル美術館をご紹介します。
モンマルトル美術館、モーリス・ユトリロのアトリエ
モンマルトルとはパリ18区、モンマルトルの丘の周辺のことを指します。丘というより小さな山の頂上にはサクレ・クール寺院がありパリを一望できるスポットです。晴れた日は気持ちが良くて心も大きくなります。
坂の多いモンマルトル地区、お店を見ながら散歩を楽しんでいる間に、長い階段を上ることもしばしば。以前、モンマルトルの近くに住んでいたので、足腰が鍛えられました。絶対ヒールでは無理です、スニーカー推奨。
そんなモンマルトルですが、絵描きの集まることで有名なテアトル広場から徒歩数分の場所に美術館があります。寺院が有名なので、わざわざ訪れる人は余程の美術好きなのかな~と思っちゃいます。今日ご紹介するモンマルトル美術館です。
美術館入り口。こんな近くからの写真しかなくてすいません。
大きな美術館ではないですが、古き良き時代のパリのアートをたくさん見ることができます。この邸宅は、ルノワールが住み、シュザンヌ・ヴァラドンと息子のユトリロが暮らした場所。ルノワールやベルナールもアトリエとして使っていました。
個人的なオススメは、2014年に完成した、スザンヌ・ヴァラドンと息子のモーリス・ユトリロのアトリエ兼住居です。
美術館の奥。大きな窓か陽が差し込むアトリエ。一瞬にしてタイムスリップ。すべての装飾が美しく、絶妙な配置。
喪失してしまったこの場所、なんとかもう一度芸術の命を吹かせることができないか。クレベール・ロシロン社(2011年から美術館の管理を任された会社のようです)は、オルセー美術館やオランジュリー美術館などで仕事をしていたデザイナーのユベール・ル・ガルに依頼。元の家具は姿を消しましたが、当時の手紙や文章に忠実に、アトリエを再現することができました。
暖炉やキャンドル、当時の生活をイメージすることは容易く、世界観に惹き込まれます。ここまで作り上げたデザイナーに拍手。
常設コレクションは、トゥールーズ=ロートレック、モディリアーニなどなど。アンドレ・ジルのラパン看板やムーランルージュのキャバレーの映像などもあり見応えあります。ゆっくり一日かけて、アートワークと共にモンマルトルの歴史を感じるのはいかがでしょうか。
庭にはカフェ・ルノワールもあり、庭園で休憩することもできます。
ミュージアムパスは対象外ですが、こじんまりとしていて温かみのある美術館です。
Musée de Montmartre Jardin Renoir
住所 :12 rue Cortot 75018 Paris
アクセス :メトロ12番線 Pigalle駅から徒歩15分(サクレ・クール寺院からは徒歩3分)
少し長くなるので今回はアトリエ編を紹介しました。次回はルノワールの庭と常設コレクションについてご紹介します。本日も読んで頂きありがとうございます。