知ることから始まる・食の安全を考える

みなさんこんにちは、ともはるです。

これを今読んでいる方は、少しでも食の安全について興味をお持ちでしょうか?今日は、普段口にしている食べもの。もう少し踏み込んで考えてみませんか?というお話です。

食の安全?って、売られている物を買ってるワケだし、安全に決まってるじゃん?逆に何か危険があるの?ということで。僕も昔は全く気にせず、好きなものを買って食べていました。ここで、僕が食の安全について興味を持ったきっかけを少しお話します。

アレルギーとの仁義なき戦い

僕は幼少期からアトピー性皮膚炎と診断を受けていました。子供なのでとにかく我慢が出来ず、腕やひざ裏が痒くて年中掻きむしっては、母親にダメ!と怒られ、でも痒いんだもん・・・という抵抗のできない身体の現象に困っていました。幸いにも、顔にはアレルギー症状が出ていないので良かったなぁと思います。

昔はそこまでインターネットも普及していなかったのですが、親なりに、色々と対策をしてくれていました。なるべく自然由来の洗濯洗剤を使ったり、石鹸も赤ちゃん用のものを常備していました。あとは、駄菓子は身体に悪いから食べちゃダメ!と買ってもらえませんでした。もちろん、友達と学校終わりに遊んだりする時に隠れて食べてましたよ(笑)駄菓子は子供心をくすぐります。

そして、今考えると僕の料理人生の可能性を広げたのは、母親の料理だと思います。レパートリーが何しろ少なかったり(馬鹿にはしてないけど、もう少し工夫が必要!笑)、使える食材が限られている(調理法が分からない、あまり味が好きじゃないなど)なかで、母親自身が既製品は喉が渇くし好きではないことを理由に、色々と手作りしてくれていました。

中学の頃は、帰ったら鬼まんじゅうが蒸されていたり、大好きなグラタンはちゃんとベシャメルソースを炊いて作ってくれていました。もちろん、ミートソースも手作り。

凝った料理やお菓子は無かったけど、それでも手作りの美味しさ、みたいなものを感じました。

話が少しズレましたが、アトピーは大きくなってから落ち着いてきたものの、夏になると汗をかいて痒くなる症状が出て困っていました。本当に何とかしたい、夏にTシャツを着た時に腕が傷だらけで自信を持って外に出られないのが嫌だ。色々と調べていて、なぜか目に入った遅延型アレルギーと呼ばれる隠れたアレルギー。

蕎麦やエビ、ピーナッツなどの食物アレルギーは即時型で、原因物質を摂取後すぐに反応するのに対し、遅延型アレルギーは原因物質を摂取してから反応するまでに時間がかかるため原因に気付きにくいアレルギーです。

検査をした人の体験談などを読むと、アレルギー物質を除去したら薄毛が解消された、とか身体のだるさが無くなったと書いてあるではないか。これは一度試してみたい!120項目の検査が数万円するキット、悩んだけれど購入し取り寄せて、血液のサンプルを採取して送りました。(この検査キットについては、またブログで紹介しますね)結果が届くまでの数週間はドキドキでした。

そして、結果が郵送されてきました。結果は・・・

卵黄・卵白のアレルギー反応が最大値!!!

ガーン・・・そんな。信じられない。鶏卵は好きだし、この検査をしたときはパン屋で働いていたので、毎日卵がたっぷりと練り込まれたパンを食べていました(笑)駄菓子を食べちゃダメ!と言われて育ち、目玉焼きや親子丼、プリンにシュークリームを美味しく食べていたわけです。この検査結果が、直接僕のアトピー性皮膚炎にどう影響するのかは分かりません、あくまで僕の経験談として読んでください。

結果を知ってから。まずは1か月、動物性の食材を除去した食事メニューを自分で考えました。

本屋でマクロビの雑誌を買って、野菜や植物性たんぱく質を中心にしたご飯を続けました。今までに使ったことのない食材の可能性を知って、とっても楽しい期間でした。

キットではなく、検査を実施している病院で診察・診療を受けると、結果を基にした献立や食事のアドバイスも貰えるらしいですが、診てもらうと高いので僕は自分で行いました。

1か月で体重が減り、寝起きが良くなり、身体がすっきりとしたことが嬉しかったです。そして、このアレルギー検査をきっかけに、食品を買うときにどんな材料が入っているのか食品表示を確認してから買うようになりました。と、きっかへは自分のアレルギー症状を緩和させるために知りたいと思ったからです。

実際の食品表示を見てみよう

2015年4月1日に新たに「食品表示法」が施行されました。食品表示法は、それまであった「食品衛生法」「JAS法」「健康増進法」の3つの法律を一元化して、より分かりやすい食品表示制度を作るために施行された法律です。

食品表示法の施行による大きな変更点としては、下記の4つ。

  1. 一般用の加工食品及び一般用の添加物の栄養成分表示の義務化
  2. アレルギー表示の変更
  3. 「機能性表示食品」制度の新設
  4. 全ての加工食品(輸入品を除く)に原料原産地の表示 ※原料原産地の表示については、2022年3月31日までの猶予期間有り。

食品表示法の詳細説明は今回は省きます、実際に僕が近所のスーパーで撮ってきた成分表の写真を見てみましょう。(会社名を公表したい訳ではないので、消してあります。)

原材料は、最も一般的な名称で、使用した重量の割合の高い順に表示されています。それだけ覚えておけば大丈夫です。

果糖ブドウ糖液糖とは?

まずは、適当に手に取った青じそドレッシングの写真です。入っている割合の多い順に書いてあるので、しょうゆ、醸造酢、糖類・・・が主成分になります。まずは、黄色い線の果糖ぶどう糖液糖をご存知ですか?

糖の転換の話は専門的なので今回は省きますが、でんぷんからブドウ糖を製造する技術を考えた人類は、もっと甘くて安い物を作れないのか?と研究を重ね、ぶどう糖から果糖(ぶどう糖より甘い)へ変換する方法を確立しました。

ぶどう糖は砂糖の甘味の70%しかない。

果糖は、砂糖の甘味の約1.3倍

砂糖よりも甘いものが欲しいので、果糖の割合を増やせばいいんだな~。と精製と濃縮をして、果糖だけを分離することに成功!やったぜ!分離できるので、果糖を多めに配合することによって砂糖よりも甘いものが出来上がります。これが、果糖ぶどう糖液糖です。

果糖は、温度が低ければ低いほど甘い性質がある。

砂糖より安い。

ということで、冷たい飲み物などに多用されます。

なぜ、アイスコーヒーにガムシロップを入れるのか?お気づきの方もいらっしゃるはず。

それは、砂糖より安くて、溶けやすくて、更に冷たいからより甘いですよね。効率がいいです、理にかなってますね~。糖分の説明に熱が入ってしまいました、先に進みます。

実はみんなが知らない、香料の表示方法とは?

黄色い線、2つめの香料について。市販の食品で、香料が入っていないものを探す方が逆に難しいのではないでしょうか?そう思う程に、ありとあらゆる商品(化粧品や洗剤など身の回りの物も含む)に含まれています。

添加物は原則として物質名が表示されることになっているので、商品の成分表示を見ればどんな添加物が使われているのか、すべて具体的に分かるはずです。はず、なんですが、実際には違うんです。「一括名表示」という大きな抜け穴があって、大半の添加物は物質名が表示されていないんです。

青じそドレッシングだし、紫蘇っぽい香りを付けているのかな?と思うでしょ?僕も昔はそう思ってました。桃とかイチゴとか、その商品のイメージの香りを付けてると勝手にイメージしてたんです。

でも、天然香料を除いて、合成香料は130品目くらいあります。

このどれをいくつ使っても「香料」と表示すればOKなんです。

なんか詐欺にあった気分(笑)ちなみに、一括表示が許されている添加物は14種類もあります。

  1. イーストフード
  2. ガムベース
  3. かんすい
  4. 苦味料
  5. 酵素
  6. 光沢剤
  7. 香料
  8. 酸味料
  9. チューインガム軟化剤
  10. 調味料
  11. 豆腐用凝固剤
  12. 乳化剤
  13. pH調整剤
  14. 膨張剤

スペースに限りがあるので、表示しきれないケースもあるため一括名表示が認められていますが、具体的な名前を知られたくないという製造業者側の事情もあります。これを知ると胡散臭い感じがしませんか?僕はこれを知った時、もう世の中何も信じらない!真実は常に隠されてるんだ!と思いました、怒りより悲しさが湧きあがってきます。

ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございます。もうお腹いっぱいの内容ですが、まだ写真に黄色い線引いたところが残っているので続けますね。

カロリーオフの秘密・合成甘味料って何?

もう一度成分表示に戻ると、ドレッシングに甘味料(スクラロース)とあります。散々ぶどう糖の話をして、まだ甘味料が入っているのか(笑)近年のダイエットや健康志向、糖尿病などに敏感なターゲット向けに、巷には「カロリー○○%OFF!」という商品が溢れています。糖分やカロリーが少ないから身体にいい!と思っている人も多いと思います。

多くのカロリーオフ商品には、合成甘味料のアスパルテーム・スクラロース・アセスルファムK(砂糖の約200倍の甘さ)が使われています。これらの最大の特徴は、カロリーが少ない、あるいはゼロということです。これを読みながらダイエットコークを飲んでる方がいたら何だか申し訳ない。

スクラロースとアセスルファムKは自然界にはまったく存在しない化学合成物質です。体内で代謝されない(消化・分解されない)んです。腸からは吸収されますが、そのまま血液とともにグルグルめぐり、腎臓に達します。なので、まったくエネルギーになることがない、結果的にゼロカロリーなのです。

ぶどう糖は脳の唯一のエネルギー源なので、糖分自体は悪ではありません。取り過ぎるのが良くないだけです。舌の味覚細胞だけを刺激してエネルギーにならない合成甘味料が乱用されています。

僕は、ゼリーが無性に食べたくなることがあってスーパーやコンビニで買ったりします。その時はカロリーオフや合成甘味料がたくさん入っている物は選ばず、カロリーが高くても甘味料が入っていない商品を買います。ゼリーごときで罪悪感からか少しでもカロリーの低いほうを選んでも意味ないと思うし、無駄な抵抗はやめましょう(笑)少しでも身体に影響の少ないものを食べて、寝る前に10回腹筋したほうが、気持ちも晴れやかになると僕は思います。

最後に、フレンチドレッシングの写真も撮ったので、問題提起として載せておきます。

こちらにも、果糖液糖が入っております。僕がそれよりも疑問に思うのは、卵黄です。

この写真を撮ったのは2019.8.7です。スーパーに陳列されていたドレッシング、冷蔵ではありません。何で卵黄が入っているのに、8ヶ月近く常温で保存できるんでしょうか。家で生卵を割ったら、使わない場合はすぐに冷蔵庫にいれますよね?不思議だ~、一体何が入っていて分離せずにドレッシングの形状を保っているんだろ。

コンビニなどで売っている卵のフィリングのパンも常温保存ができるの不思議ですよね~。手軽に買えて便利だし、全てを否定しているわけではないですよ。

まずは、なんでだろう?と疑問を持って、一度考えてみて欲しいん          です。

怪しい宗教とか、へんな健康食品の普及活動じゃないですよ。僕だってたまには朝マックを食べるし(ソーセージマフィンが好き!)、家でDVD観ながらポテチ食べるし、炭酸飲料も飲みます。

今は飽食の時代です。加工食品やファストフードが溢れかえっていて、真の意味での贅沢な食事からは逆に遠ざかっている気がします。購入時にラベルを確認する習慣をつけて、原料がシンプルなものを選んでほしい。僕の作る料理で皆さんに伝えたいのは、手作りでおいしく、素材の本当の素晴らしさ・美味しさを伝えたいから。そして、無限に広がる料理の可能性を追求していきたいからです。

僕たちの身体をつくるものが、どんな風に作られ、どこから運ばれ、どう加工されて、手元に届くのか。知ることが大事です。疑問と興味を持っていただけたら嬉しいです。

とっても長いけれど、読んでいただきありがとうございます。本当はカーボンフットプリントとか食の陰陽なども書きたかったけれど、それはまたの機会に。